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テンプレート:Otheruses テンプレート:コンピュータゲーム 弟切草おとぎりそう)は、1992年3月7日チュンソフトよりスーパーファミコン用ソフトとして発売されたサウンドノベル。また、その関連する映画や小説等。

テンプレート:ネタバレ

概要[]

本作品はチュンソフトの自社ブランドの処女作であると同時に、同社が打ち立てたサウンドノベルシリーズの第一作でもある。脚本と監修には、脚本家で江戸川乱歩賞作家の長坂秀佳を起用している。一般的に、この作品によってサウンドノベルというジャンルが確立したと言われており、その後のアドベンチャーゲームの在り方に多大な影響を与えた。特に、プレイヤーが一度エンディングを迎えた後に再プレイすると、ゲーム中の選択肢が増え新たなシナリオに分岐するという、何度もプレイすること(周回プレイ)を前提にしたゲームデザインは本ソフトが確立した。後にアダルトゲームで有名となるLeafが『』でこの手法を取り入れたことで、アドベンチャーゲームに限らずアダルトゲームや他ジャンルにおいてもよく見られるようになった。

同名の植物、オトギリソウをモチーフに描かれるホラータッチのストーリーはおびただしい数の選択肢によって様々に分岐し、最終的に10通り程の異なった結末を迎える。各ストーリー毎に登場人物の役割も違っており、展開次第では整合性が取れなくなってしまっている事も多々ある(が、登場人物が整合性の破綻具合を笑い飛ばすシーンなど、ゲームという表現方法を生かした作りとなっている)。また、一定の到達度で達成するピンクの栞の写真をチュンソフトに送ると同人誌がプレゼントされるキャンペーンが存在したが、内容と郵送されるタイミングが絶妙で、同人誌が到着する頃に本当のラストを見たプレーヤーはかなりの衝撃を受けた。

後にプレイステーション用ソフトとしてリメイクされた『弟切草 蘇生編』が発売され、また映画や小説なども発表された。

近年は、携帯アプリとしてリニューアルされたものが、各携帯電話会社よりダウンロード販売されている。

ストーリー[]

主人公とその恋人である奈美は、ドライブの途中事故を起こしてしまい、車も落雷により倒れてきた木に押し潰され、帰れなくなってしまう。途方に暮れていた二人は、灯りを頼りに発見した無人の洋館で休息をとることにする。しかし、それは恐怖の一夜の始まりであった……。

キーワード[]

公平(主人公)
作品の主人公。ゲームでは名前を変更する事が可能。公平という名は「」からの引用であり、プレイステーション版からの仕様。スーパーファミコン版には名前は無い。温和な好青年。
奈美
主人公の恋人。わがままな性格だが、天真爛漫で憎めない。本人には自覚がないが、彼女が原因となって洋館に迷い込む事になる。
主人公と共に行動し、洋館で自身の出生の秘密を知る事になる。
ナオミ
奈美の双子の姉だが、幼い頃に別れたため奈美はナオミの事を覚えていない。
ゲームでは額に火傷の痕がある場合が多く、物語と密接に関わっている。
弟切草
実在するオトギリソウ科の植物。花言葉は「復讐」とゲーム内で語られているが、実際は「秘密」や「恨み」などである。京都に伝わる民話に秘伝の薬の秘密を漏らした弟を兄が切り殺し、その返り血が葉の模様になったという話があり全てのストーリーはこの民話をモチーフとして展開される。
余談だが、同じくチュンソフトが発売したトルネコの大冒険シリーズや風来のシレンシリーズに回復アイテムとして登場している。
洋館
物語の舞台。ヨーロッパから移築された古い建物で、周囲には弟切草が生い茂っている。
プレイステーション版 
スーパーファミコン版は、そのハードの性能上の制約から、画面に表示される画像はプレイヤーの想像力を補助する程度に過ぎなかったが、逆にそのあっさりとした画像がプレイヤーの想像力をかきたて、より恐怖感を印象深く演出し、ヒット作となった。プレイステーション版は、ハードの性能の向上から画質が飛躍的に向上し、スーパーファミコン版を超えるヒット作となるのではないかと期待された。しかし、余りにも鮮明なグラフィックになったため、想像力を働かさせる機会が減ったとの意見もあり、前作に比較し否定的な見解を示す者も存在した。この事から、サウンドノベルにおける画像のはたす役割に関する論議に一石を投じた。

関連作品[]

コミック[]

  • 1999年3月30日角川書店より初版発行。漫画は服部あゆみ
  • 2001年には、小説版を元にした「弟切草〜創世〜」が刊行。漫画は小野双葉
  • 同年に小説の続編、「彼岸花」も刊行された。漫画は高瀬志帆

小説[]

1999年4月10日角川ホラー文庫より初版発行。長坂秀佳著。

キーワードはゲームと同一だが、ストーリーは全くのオリジナル。同氏の小説「彼岸花(ひがんばな)」「宿生木(やどりぎ)」と三部作を成している。

ゲームノベル[]

  • 弟切草オリジナルゲームノベルス 八百比丘尼の斎

2005年9月16日発売。著者は弟切草の監督である麻野一哉

ゲーム弟切草から半年後の物語がゲームノベル形式で綴られている。

なお、作中の選択肢に複数の誤植がありゲームを正常にプレイするにはチュンソフト公式サイトにあるお詫びと修正ページの修正表が必要。

映画[]

2001年1月27日東宝系で公開された。ゲームではなく小説が原作となっている。全編DVCPROデジタルビデオ)で撮影される。同時上映は、「狗神」。PG-12

スタッフ
  • 監督:下山天
  • プロデューサー:小川真司、仙頭武則
  • エグゼクティブプロデューサー:原正人
  • 原作:長坂秀佳「弟切草」(角川ホラー文庫刊)
  • 脚本:中島吾郎、仙頭武則
  • 音楽:吉田朝子、Kanon screen music foundation(書上奈朋子牧野信博三宅大輔鷲見 音右衛門文弘
  • 技術協力:パナソニック・デジタル・ネットワークサーブ
  • 製作協力:サンセント・シネマワークス
  • 製作プロダクション:アスミック・エースエンタテインメント
  • 製作:角川書店アスミック・エースエンタテインメント東宝IMAGICA住友商事日本出版販売
キャスト
  • 菊島奈美、階沢直美:奥菜恵
  • 松平公平:斉藤陽一郎
  • 浮田真一:大倉孝二
  • 小関透子:松尾れい子
  • 階沢蒼一:寺田稔(minoruとして)
エンディングテーマ
  • THE YELLOW MONKEY:『GIRLIE』
キャッチコピー
  • 花言葉は、「復讐」。
  • 恐怖は、インモラルな世界へ。(「狗神」と併せて)

関連施設[]

東京ジョイポリス
ホラーアトラクション「弟切草」として公開された。入場者がゲームのように選択肢を選んで進むお化け屋敷。選択により、内容が異なる。映画作品をもとに作られた。

外部リンク[]

テンプレート:チュンソフトのサウンドノベル


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